法人設立の際の会社印の作成方法
法人を設立する際、まずは会社の印鑑を作る必要があります。法人登記をする際に必ず必要になりますが、「ツゲ」などの安い材質であれば、1万円以内で購入することができます。
当サイト運営者は近所のハンコ屋さんで相談しながら作成しましたが、ネット上の楽天やアマゾンなどでも印鑑ショップが多数あり、文字や書体、サイズを指定した上で注文することができます。実印のほか、銀行印や角印などもまとめて購入しておくと便利です。
この印鑑作成の際に必要な書類などは特に何もありませんでした。
法人実印(代表者の印)
最低限、こちらの実印1本だけあれば会社の設立はできます。
大きさは「18ミリ」、もしくは「21ミリ」が一般的ですが、当サイト運営者は21ミリのてん書体で作りました。字体は「印相体」などもありますが、お店の人の話によると「てん書体」を選択される方が一番多いとのことです。
二重丸の外枠には「会社名」を、そして内枠には「代表取締役印」(※株式会社の場合)、あるいは「代表社員之印」(※合同会社の場合)などと彫ります。会社の形態によって違ってきますが、合名会社や合資会社なら「代表者印」、医療法人なら「理事之印」など一定の決まりがあります。
実際に設立登記をする際、こちらの実印を「印鑑届書」にて登録しますが、「印鑑の大きさは,辺の長さが1㎝を超え,3㎝以内の正方形の中に収まるものでなければなりません。」との記載があります。
そのため、印鑑のサイズは「10ミリを超え、30ミリ以内」であれば、特に問題はないかと思います。
この実印に代表者の個人名は記載されませんが、「~株式会社 代表取締役 山田太郎」のような文書の責任者に社長の名前を記載する書類にはこの実印を押すことが多いです。単に「~株式会社」のような会社名のみの書類には角印を押しておくとよいでしょう。
ちなみに、業種によっても違うかと思いますが、各印鑑の当サイト運営者の使用頻度は以下のようになっています。
- 実印:☆☆☆☆
- 銀行印:☆
- 角印:☆
- 住所スタンプ:☆☆☆☆☆
- 封緘印:まだ未使用
銀行印は実印でも代用できますし、住所スタンプもあれば便利ですが、なければないで特に困ることはありません。最低限、実印のみを購入しておけばよいでしょう。
法人の銀行印
銀行の法人口座は上記の実印で作ることもできますが、できれば、専用の銀行印も揃えておいた方がよいでしょう。こちらは内枠に「銀行之印」などと彫ることになります。
兄が銀行員のため、どの大きさが一番よいのかを聞いたのですが、「まちまちだから、どれでもよい。」とのことでした。銀行員としては大きい方が目視での認証がしやすくて助かるようなのですが、大きさは特に何でもいいようです。
結局、銀行印については実印よりも少し小さ目の18ミリ、字体についてはこちらも篆書体で作成することにしました。実印と銀行印が同じ大きさの場合、間違って使用してしまう可能性もあるため、違う大きさにした方が分かりやすいかもしれません。
ただ、こちらの銀行印は法人口座開設の際に使用したぐらいで、今のところほとんど使用する機会がありません。
角印や住所スタンプ、封緘印
■角印
角印はたまに領収書などに押してますが、ほとんど使う機会がないため、特に必要なかったような気もします。作成する際、こちらは社名だけになります。
年末調整の際の源泉徴収票を手書きした場合には、こちらの角印を使った方がよいかもしれません。
■住所スタンプ
こちらも領収書などの住所欄にて使用していますが、楽天にて購入しました。こちらはわりと使用頻度が高く、役所への書類を封筒で郵送する際にも使えて便利です。
■封緘印(ふうかんいん)
封緘印は、本人や担当者以外に開けてほしくない封筒に押しておくものです。
お恥ずかしながら、以前に個人事業税を延滞してしまったことがあるのですが、その催告書にはこちらの封緘印が押されていました。プライバシーや機密情報を扱う封筒には押しておくとよいかもしれません。
こちらは印鑑ではなくスタンプが多いと思いますが、楽天等で販売されています。黒のスタンプ台も合わせて購入しておくとよいでしょう。
会社印の材質はどれがよいのか?
当サイト運営者の場合、合同会社での会社設立から7年目を迎えようとしてますが、当初の予定ではすぐに株式会社化する予定だったため、とりあえずということで一番安い材質の「ツゲ」で作成しました。
けれども、ズルズルと合同会社のまま継続しておりまして、最初から象牙などの高級素材で作っておいた方がよかったかなと後悔しております。これから新調するとなると法務局への印鑑登録の変更をしなくてはいけませんし、法人口座の銀行印の登録変更もしなくてはいけません。
また、現在のツゲの印鑑は開運の字体で作ってもらったため、新調したあとに捨ててしまうのも縁起が良くない気もして処置に困ります。
印鑑はあとで変更するとなると面倒な手続きが必要になるため、仮に短期間で終わる可能性があるとしても、法人設立時に一番よいものを一括で揃えておくことをおすすめします。
また、高級材質で作っておけば、簡単に会社をつぶすわけにもいかなくなるため、退路を断つ意味合いも出てくるはずです。できるだけ高級素材で作成しておくとよいでしょう。