個人事業主が運転資金を確保する際、できるだけ銀行や信用金庫、あるいは政府系金融機関から低金利での融資を受けることが望ましいです。
一般的な事業性資金の借入先
けれども、まったく借入実績がない状態では融資を受けるのが難しい傾向にありますし、審査に時間がかかるケースもあります。
一方、一般的なカードローンや消費者金融もありますが、こちらは利率が高めの傾向にありますし、そもそも生活資金の用途であるため、「事業性資金」はNGのケースが多いです。
仮に、使途自由で融資を受けることができたとしても、年収(事業所得)の3分の1までに制限される総量規制の対象となるため、高額な事業性資金の借入れには適していません。
そのため、個人事業主が運転資金として融資を受ける際には、一般的な「消費者ローン」ではなく、「個人事業主向けのカードローン」を申し込むことをおすすめします。
個人向けのカードローンの比較
1の銀行系カードローンの場合、事業性資金はほぼNGとなっています。
また、2の自営業者として一般的な消費者金融を利用する場合、基本的には使途自由ですので、事業資金として使用できるケースもあります。ただし、こちらは総量規制の対象となっており、高額な事業資金の調達には向いていません。
一方、3の個人事業者に対する事業性資金の貸付けは、総量規制の「例外」となっているため、年収の3分の1を超える場合でも返済の能力があるかを判断したうえで融資を受けることができます。
「個人事業者の方は、事業・収支・資金計画を提出し、返済能力があると認められる場合には、上限金額に特段の制約なく、借入れが可能です。」
参照:)貸金業法Q&A:金融庁
事業用の資金として借りる際、各種の書類の提出が必要とはなりますが、できるだけ個人事業主向け専門のカードローンを利用するとよいでしょう。
個人事業に最適なビジネス向けのカードローンには以下のものがあります。
アイフルビジネスファイナンス
公式サイト
アイフルビジネスファイナンス
※PCもしくはスマートフォンからアクセスして下さい。
→ アイフルビジネスファイナンスは事業性融資専門のため、お申し込み対象は法人、または個人事業主のみとなっています。 (※法人:75歳まで、個人事業主:69歳まで)
「ビジネスローン」の場合、融資額は「50万円〜1,000万円」、契約利率(実質年率)は「3.1%〜18.0%」となっており、借入後には返済のみを行う商品になります。
一方、「カードローン」については必要に応じて繰り返し使うことができます。カードローンの融資額は「1万円〜1,000万円」、契約利率 (実質年率)は「5.0%〜18.0%」となっており、新規取引時の上限は500万円までとなっています。
よくある質問の箇所に「業歴1年以上」とあるため、起業する際の開業資金には利用することができません。主に、運転資金や事業拡大の資金調達の用途になります。個人事業主の場合、必要書類に「確定申告書」とありますので、個人事業を始めて間もない時期ではなく、ある程度の業歴がある状態で申し込みをされるとよいでしょう。
こちらのアイフルビジネスファイナンスの場合、個人事業主は保証人や担保が原則不要となっており、事業資金の使途の範囲内で自由に利用することができます。ただし、法人の場合は代表者の方に連帯保証が必要になりますので、よく確認してから申し込むようにしましょう。
オリックス VIPローンカードBUSINESS
公式サイト
→ VIPローンカードBUSINESS
※PCもしくはスマートフォンからアクセスして下さい。
オリックスの個人事業主用カードローンには、以前までは「ORIX CLUB CARD」がありましたが、2016年に「オリックスVIPローンカード」のブランドに統一され、「オリックスVIPローンカードBUSINESS」としてリニューアルしています。
こちらのカードローンは、事業での売り上げが入金されるまでの運転資金や銀行から融資を受けるまでのつなぎ資金として最適です。また、使途自由となっており、事業資金のほか、プライベートにも使うことができます。
最高500万円までの融資が可能で、「6.0%〜17.8%」の低金利となっており、最短で即日融資にも対応しています。スピーディーな資金調達が必要な際には、こちらのVIPローンカードBUSINESSを申し込むとよいでしょう。
ただし、利用条件には「業歴1年以上の個人事業主の方」とありますので、開業直後の方には利用しずらいかもしれません。
■お申込み可能な方
20歳〜69歳までの方で、以下のいずれかに該当する方。
・業歴1年以上の個人事業主の方。
・法人格を有する事業の代表者の方(例:○○株式会社、△△有限会社を経営する方)
逆にいえば、個人事業主や法人代表者以外は申込みできないともいえますので、事業主専用のカードローンになります。法人代表者の方はもちろん、特に個人事業主にメリットが多いビジネスカードローンといえるでしょう。
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