会社の登記情報をネットで確認する場合は「登記情報提供サービス」を利用するのが便利です。
一方、登記事項証明書も取得する場合、「登記ねっと」にて交付請求をし、証明書を郵送してもらうとよいでしょう。
また、「法人番号公表サイト」にて地域や郵便番号を指定して検索することで、会社の法人番号のほか、その地域の法人の一覧を名前順や所在地順で調べることができます。会社設立の際、同名の法人がないかをチェックする際にも法人番号公表サイトが便利です。
「登記情報提供サービス」では証明書の請求ができないのに対し、「登記ねっと」では登記事項証明書などの交付請求ができるという点で違いがあります。
■登記情報提供サービス
こちらでは不動産登記情報や商業・法人登記情報などをPDFで請求することができます。一時利用の場合、332円かかりますが、クレジットカード決済で即時に利用することができます。
上部の「商業・法人請求」のタブから区分を選択しますが、ここでは「商業」と「法人」に分けられています。
営利目的の会社も法人ではありますが、ここでの「法人」は医療法人や社団法人などを意味しているため、一般的な会社を検索する場合は「商業及び法人」や「商業」をされるとよいでしょう。
自社の場合、法人マイナンバーではない方の商業登記法に基づく12桁の「会社法人等番号」で検索した方がはやいかもしれません。
商号や住所などを指定して検索したのち、会社がヒットすれば、その登記情報の全部事項を交付請求をします。
最終的にはこちらのようなPDFで閲覧することができます。
このPDFは証明書としては機能しませんが、新規での取引先など、会社情報を簡単にチェックする際には便利かと思います。
ただし、一時利用の場合はその都度利用登録をする必要があるため、複数の会社情報を閲覧する場合には面倒かもしれません。頻繁に利用する場合は個人登録や法人登録をして利用されるとよいでしょう。
■登記ねっと
法人口座の開設や法人カードの審査などで自分の会社の公的な証明書が必要な場合、「登記ねっと」の「かんたん証明書請求」から登記事項証明書などを請求するとよいでしょう。インターネットバンキングなどで納付したのち、数日程度で郵送で送付されてきます。
法務局まで行く交通費や手間などを考えると、こちらの「登記ねっと」から請求した方が便利かと思います。
ただし、法人の「印鑑証明書」の請求については、法人の電子証明書が必要となるため難しいかもしれません。例外もありますが、当サイト運営者の場合、マイナンバーカードに格納した個人公的認証の電子証明書では請求できませんでした。
法人の電子証明書は3ヶ月で2,500円、27ヶ月で16,900円のため、それほど高いものではありませんが、微妙に費用と手間がかかります。印鑑証明書の取得のみの場合、収入印紙が必要にはなりますが、印鑑カードを同封して法務局へ郵送した方がはやいかもしれません。
いずれにしましても、登記事項証明書については法人の電子証明書は必要ないため、登記ねっとから請求されるとよいでしょう。
■国税庁法人番号公表サイト
調べたい会社の商号や住所、もしくは法人番号が既に分かっており、本当に実在しているのかどうかを簡単にチェックする場合、国税庁法人番号公表サイトの方が簡単かと思います。こちらは無料で利用できます。
この13桁のマイナンバーの「法人番号」は、商業登記法に基づく12桁の「会社法人等番号」の先頭に、検査用数字(チェックデジット)の1桁を加えたものです。先頭の1桁だけが違うため、ほぼ同じ番号になりますが、この先頭1桁の計算方法はかなり複雑なため、自分では調べることができないと思います。
こちらは法人番号をチェックするサイトのため、あまり詳細な情報は確認できませんが、「商号又は名称」を空白にしても調べることができます。
そのため、郵便番号などを指定して検索することで、その地域の法人の一覧を名前順や所在地順で調べることができるメリットがあります。
例えば、東京都の閉鎖していない法人は約100万件ヒットしますが、地域を絞り込んで検索すると一覧で調べることができます。
会社設立の際、同名の会社が存在しないかを調べる際には、郵便番号などで検索して所在地順で並べ替えてチェックするとよいでしょう。
用途に応じて、上記のサービスを使い分けることをおすすめします。
■法人成り・会社設立
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┃法人成りを考えるべきタイミング
┃法人成りの資本金はいくらがいいのか?
┃屋号と商号(会社名)の違い
┃「合同会社」での法人成りがおすすめ
┃法人設立の際の会社印の作成方法
┃合同会社設立登記申請書の書き方
┃定款の作成方法と記載例
┃定款の作成例とテンプレートのサンプル
┃会社設立後の届出書の一覧
┃法人口座の作り方
┃法人向けクレジットカードを比較
┃法人成りした際の給与計算ソフト
┃特別徴収と普通徴収の違い
┃源泉所得税と住民税の納期の特例
┃給与所得控除はサラリーマンの必要経費
┃年収103万円と130万円の壁とは何か?
┃新たに年収106万円の壁が出現か?
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■社会保険の加入
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┃法人成り後の社会保険の加入について
┃役員のみ一人会社での社会保険の加入
┃役員報酬に対する社会保険料の負担割合
┃役員が社会保険に加入できる最低給与
┃扶養控除を外れない役員報酬の決め方
┃70歳以降も雇用する際の厚生年金の手続き
┃社会保険の新規適用調査に行ってきました
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■法人決算・年末調整
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┃法人決算と個人事業の決算の違い
┃法人で納める税金の種類
┃法人税の電子申告(e-Tax)の手順
┃法人住民税や事業税はeLTAXから申告
┃営業利益や経常利益、税引前利益の違い
┃赤字決算で欠損金を繰り越すメリット
┃役員報酬は定期同額給与がポイント
┃役員貸付金の利率が下がってきた!
┃年末調整のやり方と法定調書の提出
┃2016年の年末調整からマイナンバーが必要
┃源泉徴収票の税額に誤りがあった場合
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